臨床検査科

臨床検査科

臨床検査科では、心電図検査や超音波検査などの生理検査や、血液検査や尿検査などの検体検査を行っています。
活動範囲は京都田辺中央病院内だけにとどまらず、健康管理センターや透析医療センター、京都田辺記念病院などにも出向し、急性期医療から慢性期医療、予防医療など幅広い分野に携わっています。

また、個人のスキルアップのため各種認定の取得にも積極的で、超音波検査士(消化器、循環器、体表、泌尿器、血管、健診領域)8名、血管診療技師(CVT)3名、心臓血管リハビリテーション指導士1名、心血管インターベンション技師(ITE)1名、脳神経超音波検査士1名、認定心電図専門士2名、二級臨床検査士(血液学、免疫血清学)2名が在籍しています。(2022年4月現在 重複取得あり)

臨床検査科は、迅速かつ精度の高い検査を行い、検査を通して医療の質を向上させるよう「なくてはならない臨床検査科」を目指してスタッフ一同日々研鑽しています。

臨床検査科臨床検査科

生理検査

超音波検査

超音波とは

超音波は、人の耳には聞こえない高音のことです。医療では超音波検査、超音波メス、他分野では魚群探知機、加湿器、工業用カッター、殺菌、など様々な用途に使われています。また生物ではコウモリやイルカが超音波を発生して行動していることがよく知られています。

超音波検査とはエコー検査ともいい、身体に超音波をあててその跳ね返りで画像をつくり身体の中を調べていきます。リアルタイムで観察でき、様々な臓器を観察することが出来ます。また、被爆もなく体に無害な検査なので繰り返し検査でき、手軽に受けていただける検査の一つです。ただし、骨、空気を多く含む箇所などの観察には向いていません。検査する場所によって腹部超音波、心臓超音波など名称が変わります。

※超音波検査は、検査部位を露出して行います。同性の技師を希望される場合は、あらかじめお知らせください。

超音波検査機器

腹部超音波

おなかを調べます。具体的には、肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓での腫瘍の有無、腹水など異常な貯留物の有無、胃、腸管も観察可能ですが、微細な変化は分かりにくいのでエコーで指摘された病変については内視鏡検査、バリウム検査などの精密検査が必要です。超音波検査では極端な肥満、おなかにガスが多くたまっている人、食後の人などは見にくくなります。

検査時間
・10分から20分程度です
  • (注意点)
  • ・絶食で検査を行いますので、当日は絶食でお越しください。
    小量の水のみ飲水可能です(糖分のはいった飲み物は不可です。)
  • ・重複して他の検査がある方はご相談ください。
腸重積
腸重積
上腸間膜動脈症候群
上腸間膜動脈症候群
急性腎盂腎炎
急性腎盂腎炎
造影エコー(肝細胞ガン)
造影エコー(肝細胞ガン)

体表超音波

表面に近い部分を検査します。具体的には、甲状腺、乳腺、皮下腫瘤など比較的浅い部分にある箇所を観察します。絶食などは必要ありませんが結果によっては当日に穿刺検査など詳しい検査を行うこともあります。

検査時間
・5分から20分程度です
乳ガン
乳ガン
甲状腺ガン
甲状腺ガン

その他の超音波検査

他にもエコーガイド下での穿刺、治療、血管内治療時でのガイドなど様々な場所で利用されています。

心臓超音波検査

胸に超音波探触子(プローブ)をあてて、心臓の大きさや動きをみる検査です。心筋梗塞や狭心症では心臓の動きが低下したり、壁がうすくなってくることがあります。また、動脈硬化や加齢により弁が硬くなることで血液のながれが悪くなっていないか、逆流が起きてないか、心不全を呈してないか等もわかります。

検査時間
・15分から30分程度です
拡張型心筋症
拡張型心筋症

血管超音波検査/①頚動脈超音波検査

血管超音波検査は腹部や心臓の超音波検査と同じく、超音波によって画面に血管の形を映し出し、血管の中の状態や血液の流れを調べる検査です。血管の病気もさまざまあり、血管の場所や動脈・静脈という違いで検査のやり方も変わってきます。ここでは当院で実施している血管超音波検査を紹介します。

① 頚動脈超音波検査
頚動脈とは首にある動脈で脳に血液を送る大切な血管です。この頚動脈を調べることにより、頭蓋内の血管病変を推定することができ、脳梗塞になり易いか否かも分かります。また、全身の動脈硬化をよく反映しているため、動脈硬化の指標としても有効な検査です。

検査目的
・全身の動脈硬化を評価するための指標
・脳梗塞や一過性脳虚血などの脳血管疾患の評価
・めまいやふらつきなどの精査
検査時間
・15分から20分程度です
(注意事項)
ベッドに仰向けに寝ていただき、顔を横に向けて 首を突き出すような姿勢になっていただきます。首のあたりにゼリーを塗って検査をするので、首元が広めの洋服にてお越しください。
正常頚動脈
正常頚動脈
内頚動脈狭窄
内頚動脈狭窄

血管超音波検査/②下肢動脈超音波検査

下肢動脈は足に流れる動脈で、動脈硬化が現れやすい部位です。動脈硬化がひどくなると閉塞性動脈硬化症という足の血管に狭窄や閉塞をきたし足先に血液が届かない病気になり、放置すると壊疽を生じる恐れがあります。超音波検査はABI検査とともに、主に閉塞性動脈硬化症を調べる検査です。

検査目的
・閉塞性動脈硬化症の有無と程度
・足の冷感やしびれの精査
検査時間
・20分から1時間程度です
(注意事項)
ベッドに仰向けに寝て検査をします。おなかから足の先まで調べるので、洋服はおなかまで出していただき、ズボン・靴下は脱いで、足の付け根まで出していただきます。膝あたりの動脈は膝の後ろ側を通っているので、検査の途中でうつ伏せになっていただきます。
浅大腿動脈閉塞
浅大腿動脈閉塞

血管超音波検査/③下肢静脈超音波検査

下肢の静脈を調べる検査で、静脈内の血栓の有無を調べたり、静脈瘤などを調べます。静脈内に血栓ができると、エコノミークラス症候群に代表される肺塞栓症を起こすことがあり、生命に関わることもあります。血栓は長時間同じ姿勢をしていたり、血液の病気、炎症等でできやすいため、特に入院時にはベッド上で安静のことが多くなり、血栓が出来やすくなります。もし血栓が出来ていた場合には薬剤、あるいは腹部の血管にフィルターを入れて、肺塞栓症を予防します。静脈瘤ではその原因を調べるために検査を行います。

検査目的
・足のむくみや腫れの精査
・呼吸が苦しいとき(肺塞栓症の疑い)の精査
・血液検査で静脈の血栓が疑われた場合の精査
検査時間
・20分程度です
(注意事項)
ベッドに仰向けに寝て検査をします。おなかから足の先まで調べるので、洋服はおなかまで出していただき、ズボン・靴下は脱いで、足の付け根まで出していただきます。膝あたりの動脈は膝の後ろ側を通っているので、検査の途中でうつ伏せになっていただきます。
静脈血栓
静脈血栓

血管超音波検査/④シャント血管超音波検査

血液透析でシャント血管を造設されている患者様にとって、シャント血管の流れ具合は大変重要です。シャント血管がつまってしまったときなど、治療を行う前に超音波検査で評価します。またシャント血管の流れ具合などを定期的に調べ、長持ちさせるために役立てます。

検査目的
・シャント音が弱くなったり聞こえなくなったときの精査
・シャント血管あたりが腫れたり赤くなったときの精査
検査時間
・20分から30分程度です
(注意事項)
ベッドに仰向けに寝て検査をします。シャント血管のある腕を二の腕あたりまで出してもらいます。
シャント閉塞
シャント閉塞

血管超音波検査/その他の血管の検査

そのほか腕の動脈や静脈など、全身のさまざまな血管を超音波検査で調べることが出来ます。

腎動脈超音波検査

高血圧の原因はさまざまありますが、腎臓の血管が原因である場合があります。その腎血管性高血圧を調べるため検査を行います。

肺機能検査 ※マウスピース、フィルターは患者様お一人ずつ交換しています。

マウスピースをくわえ、技師の声に合わせて息を吸ったりはいたりして、肺に出入する空気の量や速度の測定などを行うことで、肺の換気機能を調べる検査です。

検査時間
・約5分から10分くらいです
肺機能検査

肺活量(VC)

息を吸えるだけ吸い込んでから、ゆっくりと吐き出せるだけ吐いた時の息の量を測定します。予測肺活量の80%以上が正常です 。拘束性換気障害があると低くなります。

努力性肺活量(FVC)

息を深く吸い込んでからできるだけ早く一気に吐ききり、吐き出した時の息の量を測定します。最初の1秒間に吐き出した息の量を「1秒量」といい、1秒量が努力性肺活量に占める割合が「1秒率」です。70%以上が正常です。閉塞性換気障害があると低くなり、COPD(慢性閉塞性肺疾患)を診断するうえで重要な検査項目です。

血圧脈波(ABI・CAVI)検査

あおむけになっていただき、両腕と両足に血圧のカフを巻いて、腕と足の血圧を同時に測り、動脈硬化(血管のつまりや硬さ)の程度を調べる検査です。

検査時間
・約10分くらいです
血圧脈波(ABI・CAVI)検査

ABI(足関節上腕血圧比):血管のつまり

下肢動脈の狭窄・閉塞を評価する指標です。0.9以下の場合は閉塞性動脈硬化症を疑います。

CAVI(心臓足首血管指数):血管の硬さ

大動脈を含む心臓(Cardio)から足首(Ankle)までの血管(Vascular)の硬さを反映する指標(Index)の一つで、動脈硬化が進行するほど高い値となります。8.0 以下は正常範囲、9.0 以上は動脈硬化を疑います。血管年齢も表示されます。

TBI(足趾上腕血圧比):血管のつまり

ABIではわからない足趾血管の石灰化を調べます。

PAD

新生児聴覚検査

難聴の早期発見のため、生まれたばかりの赤ちゃんに対して行う聴力検査です。赤ちゃんが寝ている間に検査を行います。
検査による赤ちゃんへの負担はほとんどありません。

脳波検査

頭皮上に電極を装着し、脳の電気的活動を記録することで、脳の機能的、または器質的な障害の有無やその程度をみます。

心電図検査

心電図検査って?

心臓は、体中に血液を送るため1日に約10万回収縮しています。
心臓が収縮するために生じる微弱な電気信号を記録したものが、心電図です。

心電図検査

どんな時に検査をしますか?

脈がとぶなどの症状があったとき心臓が一拍だけ早く打つことによってその拍動が脈として感じられなくなったり、途切れた後の拍動を強く“ドキッ”と感じられたりします。病気を持たない健康な人でも起こります。不整脈の種類により日常生活に問題のないものと、治療が必要になるものとがあります。

胸痛や息切れなど症状があったとき

心筋梗塞・狭心症や、不整脈・心不全等が疑われる症状です。症状が出現しているときが最も心電図変化を見つけやすく早めの診察が必要です。

慢性疾患の定期的な検査として

高血圧・糖尿病・高脂血症などの生活習慣病は心疾患(心筋梗塞・狭心症・心肥大等)のリスクが高くなるため、定期的な検査が必要です。

検査時間はどれくらいですか?

1~2分程度です。不整脈がある場合はもう少しかかることもあります。

検査はどういうふうに行うのですか?

心臓のあたりに電極を付けますので、上着は(下着を含め)胸がでるようにまくっていただきます。洋服を脱ぐ必要はありませんが厚手のもののみ脱いでいただくようお願いしています。また、両手首・両足首にもクリップ式の電極を付けますのでストッキングやタイツは脱いでいただきます。検査中は、体に力が入っている状態では心電図がとれませんので、ベットに仰向けになり体の力を抜いて検査を行っていきます。

検査前後に気をつけることはありますか?

特にありません。

  • ※心電図検査では、検査前にアルコール綿で清拭させていただきます。アルコールかぶれがある方は事前にお知らせください。また同性の技師を希望される場合、あらかじめお知らせください。

運動負荷心電図

労作性狭心症など安静時心電図ではわからない疾患を調べるために、運動をして心電図検査を行います。
当院ではマスター(階段昇降)、トレッドミル(ルームランナー)、エルゴメーター(自転車漕ぎ)で運動をしていただき、心電図検査を行います。

ホルター心電図

ホルター心電図って?
通常の12誘導心電図と違って、24時間心電図を記録することによって日常生活のなかでの心電図変化や安静時の心電図ではわからない心臓の病気がわかることがあります。第一に不整脈の発見を目的とします。時に、虚血性変化(心臓自体を栄養する血液が足りない)をとらえられることもあります。

通常の心電図との違いは?

通常の心電図は安静時1分以内の記録ですが、ホルター心電図は日常生活の24時間を記録します。動悸や胸痛などがあっても、症状が治まっている時は病気を表す所見が心電図から消えてしまう場合があります。ホルター心電図は24時間装着しますので、症状があるときの心電図記録ができる可能性が高まります。

どのように検査するのですか?入院は必要ですか?

入院は必要ありません。まず胸に心電図の電極シールを貼り付けます。電極コードは持ち運び可能な小型の機械につながっており、この機械はウエストポーチに入れて腰に巻くようになっています。このまま帰宅していただき普段どおりに生活していただきます。取り外しは24時間後病院にて行います。当日は、入浴は出来ません。お休みになられるときにはウエストポーチを腰から外して寝ていただきます。また機械を付けている間は、どんな時にどんな心電図だったのかわかるように、行動の記録をカードに記入していただくようお願いしています。

検査中、気をつけることはありますか?

入浴は出来ません。(機械が濡れなければ、体や頭を拭くことはかまいません。)機械に強い衝撃を与えないようお願いします。電気毛布やこたつの使用は避けてください。また、携帯電話等の電気製品を近づけないようお願いします。また、皮膚の弱い方はかぶれる場合があります。日常生活中の記録なので体の動きなどからノイズが混入しやすく、電極をしっかりと胸に貼り付けている必要があり、専用のシールを使用しています。

結果はいつわかりますか?

機械をはずした後に結果の解析をおこないます。解析には2週間程度かかります。次回の診察日には主治医より結果の説明があります。

心臓カテーテル検査

医師や看護師、放射線技師、臨床工学技士などとともにカテーテルでの検査や治療に携わります。
検査技師は心電図のモニタリングや心腔内の圧の測定などを行います。

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)検査

睡眠時無呼吸症候群とは

通称 SAS と言われます。この病気は睡眠中にいびきを伴い息が止まるため、突然目が覚めることが多く、睡眠時間を多くとっていても睡眠不足になり、そのため日中に眠気を催しやすくなります。新幹線運転手が居眠り運転をしていたのは、有名な例です。この状態を放置しておくと、高血圧、糖尿病、心筋梗塞や脳梗塞を正常の人に比べて、2~4倍のリスクとなります。

睡眠時無呼吸症候群

診断するには

睡眠中の呼吸状態のみを記録する簡易検査と、より詳しい検査で1泊入院していただき呼吸とともに睡眠状態を見るための脳波を記録するPSG検査(終夜ポリソムノグラフィー(PSG)検査)があり、当院ではどちらも行っております。簡易検査は自宅で患者様ご自身でセンサーをいくつかつけて、寝ていただきます。翌朝センサーを外し、機器を病院へ返却していただきます。結果は通常1週間ほどで出ますので、後日診察を受けていただき、結果をお聞きいただきます。

SASと診断されたら

検査によって重症度が判定されます。この重症度によって、PSG検査を受けていただいたり、治療を受けていただくことになります。治療は鼻から持続的に陽圧の空気を送るCPAPという機械を使用していただきます。

神経伝導検査

いろいろな神経検査の総称です。音、光、電気などの刺激を与え、それぞれの神経の伝播状態を、速さや強さを記録し神経の状態を評価します。(※強い電気刺激を加えます。不安があれば診察時にご相談ください。)

検査の種類

運動神経伝達速度(MCV)

手や足の運動神経に電気刺激を与えて、刺激の伝わる速さなどを測定します。末梢神経障害、代謝異常などの診断に有用です。

知覚神経伝導速度(SCV)

(MCV)と同様の方法で感覚神経を測定します。

健康管理センター
健診業務/健康管理センター
心電図
血圧脈波(ABI・CAVI)検査
超音波検査(腹部・頸動脈・甲状腺・心臓・乳腺・骨盤内)
採血/眼底、眼圧検査/視力検査/聴力検査/身長、体重、腹囲測定
その他
京都田辺記念病院:超音波検査
同志社山手病院:超音波検査
透析医療センター:定期心電図、ABI、超音波検査
毎月 検査科ニュース発行
心臓リハビリテーション

検体検査

検体検査

検体検査とは、患者様の体から採取した血液・尿・便・喀痰などについてそこに含まれる成分や細胞の数や形などを調べる検査のことで、以下のような種類があります。

  • 生化学検査(蛋白質・脂質・酵素・糖質・電解質など)
  • 免疫血清学的・内分泌学的検査
    (腫瘍マーカー・甲状腺ホルモン・肝炎など)
  • 血液学的検査(貧血・血液型・輸血など)
  • 一般検査(尿・便・髄液など)
  • 細菌学的検査(血液培養など)
  • 迅速検査(インフルエンザ・溶連菌など)
  • 遺伝子学的検査(COVID-19PCR)
検体検査

各種検査の紹介

生化学的検査

検体検査

血液や尿中の生化学的な成分を調べます。肝機能(AST・ALT・γ-GTP)、脂質(総コレステロール・HDL・LDL・中性脂肪)腎機能(BUN・クレアニチン)糖尿病診断に必要な血糖値・ヘモグロビンA1cや電解質等を調べる検査です。

免疫血清学的・内分泌学的検査

免疫血清学的・内分泌学的検査

感染症(B型肝炎・C型肝炎・梅毒)や腫瘍マーカー(CEA・AFP・CA19-9など)甲状腺ホルモン(TSH・F-T3・F-T4)、心筋マーカー(BNP・トロポニンI)、SARS-コロナウィルス抗原定量検査など
各種検査を行っています。

血球検査

血球検査
検査目的
・白血球・赤血球・血小板といった血液中の細胞成分や、細胞の種類を調べて炎症や貧血などの診断に活用されます。
検査項目
・白血球数
・赤血球数
・血色素量
・ヘマトクリット値
・血小板数
・白血球像

凝固機能検査

凝固機能検査
検査目的
・ 血液の凝固異常や血栓症の詮索に用いられます。抗凝固療法時のコントロール指標としても用いられています。
検査項目
・プロトロンビン時間(PT)
・活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
・フィブリノーゲン
・Dダイマー

血液型、輸血検査

血液型、輸血検査

カード用全自動輸血検査装置 IH-500(バイオラッド ラボラトリーズ(株))を使用して、患者様のABO・RhD血液型検査や不規則抗体スクリーニング検査を行っています。また安全に輸血治療を行うために交差適合試験で、(クロスマッチとも呼ばれます) 患者様の血液と輸血される血液製剤が適合するかどうかを調べています。

尿検査

尿検査

尿定性・沈渣検査は主に腎臓や泌尿器の病態を把握できます。腎障害、糖尿病、尿路感染症などのスクリーニング検査として重要です。

便潜血検査

便潜血検査

便中のヘモグロビンを検査することで大腸がんなどの腸内に出血がある疾患の診断に役立ちます。

髄液検査

髄液を採取し、脳髄膜炎、多発性硬化症、ギランバレー症候群など脳や脊髄に異常がないか調べられるほか、血液系悪性腫瘍や癌転移などの診断と病態の把握および治療効果の判定に行います。

精液検査

精子の数・運動率・奇形などを検査することで不妊の原因を探ることが出来ます。

血液培養検査

血液培養検査

血液培養検査とは、患者様の血液を採取して、液体培地の入ったボトルに注入し、37℃で数日間培養する検査です。

検査目的
ヒトの血液は本来無菌の状態で保たれており、細菌や真菌は存在しません。しかし何らかの理由により血液中に微生物が侵入することがあります。この状態を「菌血症」と呼びます。血液培養をすることにより、原因となる微生物を特定し、有効な治療を行うことを目的とします。
検査の流れ
採血▷検体を培養器に投入▷発育菌感知▷グラム染色
▷医師報告▷7日間培養後発育菌の感知無し▷陰性報告

各種迅速検査

各種迅速検査

一般的に広く知られているものとして、薬局等で扱われている妊娠検査薬があります。簡易キットを用いた迅速検査は、いつでも、どこでも、簡単に検査することができます。
検体採取から短時間で検査結果が得られるのが特徴で、最短で5分で結果を得られます。代表的な検査はインフルエンザの検査で、検体採取からおよそ15分で結果が分かります。その他にも小児に多い感染症の溶連菌、マイコプラズマ菌の検査。冬場に多いノロウイルスの検査もあります。

検査目的
・インフルエンザウイルス
・溶連菌
・アデノウィルス
・ノロウィルス
・ロタウィルス
・ヒトメタニューモウィルス
・RSウィルス
・マイコプラズマ菌
・水痘、帯状疱疹ウィルス などがあります。

グラム染色検査

検査目的
グラム染色は、色素に対する細菌の染色性を利用し、感染源から採取した検体の細菌を染色し、起因菌を推測する為に行う検査です。

その他

採血業務

当院では、外来での採血業務を検査技師と看護師で行っています。

採血業務