低侵襲手術センター
低侵襲手術とは
いくつかの小さな穴をあけて行う腹腔鏡手術は、おなかを大きく切る開腹手術に比べて、
傷が小さくて出血量も少なく、患者様の体への負担が小さい手術です。
傷の痛みが少なくて、腸も早く動き始めるなど術後の回復が早いとされています。
さらに最近では、ロボット手術支援下に、より精緻で合併症の少ない手術を行えるようになってきています。
こうした体への負担が少ない手術のことを低侵襲手術といいます。
腹腔鏡手術のメリット
- ・傷が小さいため、痛みが少なく回復も早い
- ・手術のあとが目立ちにくい
- ・腸の癒着(ゆちゃく)が少ないため、腸閉塞を起こしにくい
- ・長期的にみても体の動きが楽で、ゴルフやフルマラソンも大丈夫です
住みなれた地域で、
最新の低侵襲手術を
高齢化が進むなかで、これまで以上に低侵襲手術のニーズは高まっています。
低侵襲手術センターでは消化器系や泌尿器系のがんに対して、腹腔鏡手術、手術支援ロボット「ダビンチ」での手術、マイクロ波手術などを実施しております。
外科、泌尿器科の2つの診療科を中心に、医師、看護師や臨床工学技士など多職種がチームとして活動することで、それぞれの持つ知識や技術を共有し、「楽にしっかり治す手術」の提供に努めます。
対象疾患
- 胃がん
- 大腸がん
- 前立腺がん
腹腔鏡手術について
胃がんや大腸がんの手術では、大きく開腹して「がん」を切除していましたが、手術後の痛みや腸閉塞の発生などが開腹手術を受けた患者さんを苦しめてきました。
そこで、最近では痛みや腸閉塞が少ない腹腔鏡手術が行われることが多くなっています。腹腔鏡手術では、おなかを炭酸ガスで膨らまし、おへその切開部から挿入したハイビジョンのファイバースコープで観察しながら手術を行います。
手術操作は4か所の小切開から挿入した細長い手術器具(鉗子)で行います。京都田辺中央病院では3D内視鏡システムを使って、体内を立体的に見ながら手術を行っているので、より精密な手術が可能になっています。
ロボット支援手術について
腹腔鏡手術は傷が小さく体にやさしい手術ですが、
スコープや鉗子を人が操作するために手ブレが起こり、術者が正確に手術を行うのを妨げる原因となったり、
また、鉗子が直線で曲がらないため、体の奥深いところでは操作しづらいといった問題点があります。
この問題を解決するために、ダビンチという手術支援ロボットが登場しました。
京都田辺中央病院のロボット支援手術では、
ロボットの強力な牽引操作で切除する側と残す側の境界を明確にして、正確ながん病巣の切除を行っているのが特徴です。
これまでのロボット支援手術では止血性能が弱い点がデメリットでしたが、
京都田辺中央病院の消化器外科では
多関節のアームの先端に独自の設定で止血力を高めた小型のハサミを使用し、
正確で出血の少ない手術操作を行っています。
より安全な手術の実施にむけて
京都田辺中央病院では日本内視鏡外科学会認定の
消化器・一般外科領域および泌尿器科領域の技術認定医、
ロボット支援手術プロクター(手術指導医)が在籍しており、
腹腔鏡手術・ロボット支援手術のより高い技術レベルでの実施と指導を行っています。
医師紹介
低侵襲手術センター長 兼 医療安全管理室室長
佐藤 誠二(さとう せいじ)
- [出身大学]
- 京都大学
- [専門分野]
- 一般外科/消化器外科
内視鏡手術/ロボット支援手術
- [専門医等]
- 日本外科学会認定外科専門医・指導医
日本消化器外科学会認定消化器外科専門医・指導医
消化器がん外科治療認定医
日本がん治療認定医機構暫定指導医
日本内視鏡外科学会技術認定医(消化器・一般外科領域)
日本内視鏡外科学会ロボット支援手術認定プロクター(消化器・一般外科)
da Vinci Surgical System Certificate
米国外科学会フェロー
- [所属学会]
- 日本外科学会/日本消化器外科学会/日本臨床外科学会/
日本内視鏡外科学会/日本胃癌学会/日本癌治療学会/
日本移植学会/日本癌学会
“The Best Doctors in Japan 2022-2023” 選出
低侵襲手術センター副センター長 兼 泌尿器科部長
大橋 宗洋(おおはし むねひろ)
- [出身大学]
- 京都府立医科大学
- [専門医等]
- 医学博士
日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会泌尿器ロボット支援手術プロクター
日本内視鏡外科学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
日本超音波医学会超音波専門医
日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会代議員
- [所属学会]
- 日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会/
日本泌尿器腫瘍学会/日本臨床腫瘍学会/日本癌学会/日本癌治療学会/
日本超音波医学会
院長 兼 外科部長
野口 明則(のぐち あきのり)
- [出身大学]
- 京都府立医科大学
- [専門分野]
- 一般外科/消化器外科
- [専門医等]
- 日本外科学会認定外科専門医・指導医
日本消化器外科学会認定消化器外科専門医・指導医
消化器がん外科治療認定医
近畿外科学会評議員
- [所属学会]
- 日本外科学会/日本消化器外科学会/日本臨床外科学会/
日本内視鏡外科学会/日本腎癌学会/日本乳癌学会
消化器がんセンター長、外科医長
井上 浩志(いのうえ こうじ)
- [出身大学]
- 京都府立医科大学
- [専門分野]
- 一般外科/消化器外科
- [専門医等]
- 日本外科学会認定外科専門医
日本消化器外科学会認定消化器外科専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
da Vinci® System console surgeon certificate
- [所属学会]
- 日本外科学会/日本消化器外科学会/日本臨床外科学会/
日本内視鏡外科学会/日本肝胆膵外科学会/
日本胆道学会/日本外科感染症学会
外科医員
山田 一人(やまだ かずと)
- [出身大学]
- 大阪医科薬科大学
- [専門分野]
- 一般外科/消化器外科
- [専門医等]
- 日本外科学会認定外科専門医
日本消化器外科学会認定消化器外科専門医
消化器がん外科治療認定医
da Vinci® System console surgeon certificate
- [所属学会]
- 日本外科学会/日本消化器外科学会/日本内視鏡外科学会/
日本臨床外科学会
泌尿器科医員
長野 優太(ながの ゆうた)
- [出身大学]
- 京都府立医科大学
- [専門分野]
- 日本泌尿器科学会専門医
- [所属学会]
- 日本泌尿器科学会/日本超音波医学会