脳卒中・
心臓血管病センター
●日本脳卒中学会認定一次脳卒中センターコア施設
センター設立の主旨
心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患を含む心疾患や、脳梗塞、脳出血などの脳血管疾患による死亡は、悪性新生物による死亡と並んで近年、本邦において大きな割合を占めます。これらの疾患は死亡に至らないまでも後遺症を残し、寝たきり状態から高齢者の健康寿命を大きく損ないます。このような情勢は今後の超高齢化社会でさらに進行・悪化するとみられ、その解決策は喫緊の課題となっています。そのため国は、2018年に「循環器病対策基本法」を制定しました。この法律は、「脳卒中」、「心不全」、「血管病」の重要3疾患の発症予防、早期診断・治療、リハビリテーション等への取り組み制度を強化することで、これらの疾患による死亡率を低減し、健康寿命を延伸、高齢者の健康で自立した社会生活の実現を目指しています。
当院ではこの基本法に順ずるかたちで、2020年10月に完成した新西館では、救急室を従来の4倍に拡充し、脳卒中や心臓血管病のためのCT/MRI、脳および心臓用血管造影装置を新規に導入いたしました。また、手術室を整備するとともに、重症患者治療室ICUを新規にオープンするなどハード面を整備しました。
2023年から、より迅速に脳卒中患者様に対応すべく、24時間365日脳神経外科医が常在する体制を整えました。循環器疾患と、脳卒中を併せ持つ患者様も多く、2つの科が協力し、治療にあたっています。センターでは、急性期のみならず回復期から慢性期・在宅医療へ向けて、医師をはじめ看護師・理学療法士・薬剤師・栄養士・相談員などによるチームを編成して診療にあたります。定期的に多職種でのカンファレンスを開き、院内体制の強化に加え、医療・介護・福祉の院外機関との連携にも力を入れ、地域住民の皆様への脳・心臓血管病に関する教育・啓発活動等も推進してまいります。
令和3年(2021年) 主な死因の構成割合
- 悪性新生物〈腫瘍〉26.5%
- 心疾患(高血圧性を除く)14.9%
- 老衰10.6%
- 脳血管疾患7.3%
- 肺炎5.1%
- 誤嚥性肺炎3.4%
- 不慮の事故2.7%
- 腎不全2.0%
- アルツハイマー病1.6%
- 血管性及び詳細不明の認知症1.6%
- その他24.5%
【出展】
厚生労働省 令和3年(2021) 人口動態統計月報年計(概数)
脳神経外科・循環器内科の
医師が
One teamとなり、
24時間 365日体制で
迅速な医療を提供いたします。
センター長
副院長 兼 脳神経外科部長
村上 守(むらかみ まもる)
京都府立医科大学医学博士
- [出身大学]
- 京都府立医科大学
- [専門医等]
- 日本脳神経外科学会専門医・指導医/日本救急医学会専門医
日本脳卒中学会指導医/日本脳神経血管内治療学会専門医・指導医
日本脳卒中の外科学会技術指導医/日本脳神経外傷学会代議員
- [所属学会]
- 日本脳神経外科学会/日本救急医学会/日本脳卒中学会
日本脳神経血管内治療学会/日本脳卒中の外科学会
副センター長
循環器内科副部長
若菜 紀之(わかな のりゆき)
京都府立医科大学医学博士
- [出身大学]
- 京都府立医科大学
- [専門分野]
- 心血管インターベンション/末梢血管インターベンション
- [専門医等]
- 日本内科学会認定総合内科専門医、指導医
日本循環器学会認定循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)専門医、指導医
日本医師会認定健康スポーツ医
- [所属学会]
- 日本内科学会/日本循環器学会/日本心血管インターベンション治療学会
日本高血圧学会/日本動脈硬化学会